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クロカゲXTとは?叩ける中元調子シャフトを徹底レビュー
「飛ばせるのに、曲がらないシャフトが欲しい」
そんな声に応えて誕生したのが、三菱ケミカルの人気シリーズ「クロカゲ」の中でも“叩ける”モデルとして知られるクロカゲXTです。
2015年の発売以来、PGAツアーでも使用者を多く見かけたこのシャフトは、
中元調子らしい安定した切り返しのしやすさと、インパクト時の弾き感を両立しており、
「暴れにくく、安心して振り抜ける」と多くの中・上級者から高評価を得てきました。
一方で、後継モデルの登場や中古市場での再評価により、近年再び注目を集めているクロカゲXT。
「今さら使う価値はあるのか?」「他モデルとどう違うのか?」と疑問を持つ方も多いはず。
この記事では、クロカゲXTの特徴・スペック・剛性分布・合うヘッド・スイングタイプまで網羅的に解説。
さらに、XDやXMとの違い、後継モデル候補、振動数、飛距離実例なども紹介し、
これからシャフトを選ぶあなたのヒントになる情報をお届けします。
Contents
クロカゲXTとはどんなシャフト?
クロカゲXTの基本スペックと発売日
クロカゲXTは、三菱ケミカルが2015年に発売したカスタムシャフトで、
クロカゲシリーズの中でも特に叩ける・左に行かない・風に強いといった特性で人気を集めたモデルです。
当時は中元調子を好むツアープロや競技志向のアマチュアゴルファーの間で話題となり、
ドライバー用シャフトとして「暴れない」「スピンが抑えられる」シャフトを探す人の有力候補となっていました。
スペック展開は、50g台〜70g台まで幅広く用意され、
フレックスはR、S、X、TXと多彩。
中でもXT60S/X、XT70Xは市場で特に人気の高かった重量帯です。
中元調子の特徴を活かし、切り返しでの安定感・手元のしっかり感・先端の硬さが絶妙にマッチ。
「叩きにいっても暴れず、直進性の高い弾道が打てる」と評価されました。
発売から年数が経った現在でも、中古市場では安定した人気を保っており、
“名作シャフト”として再評価されている1本です。
クロカゲXTの剛性分布と振動数の特徴
クロカゲXTの最大の特長は、その剛性バランスの秀逸さにあります。
シャフト全体の中でも特に「手元」と「先端」がしっかりしており、
中間部にしなり感を持たせることで、切り返しでタイミングが取りやすく、インパクトで弾く挙動が得られる構造です。
この設計により、フェースの開閉が少なくなり、方向性が安定しやすく、
スピン量も抑えられるため、風に負けない低スピンの強弾道が実現可能です。
特に、「左を怖がらずに振り抜ける」と評価するゴルファーが多く、
ハードヒッターが好む特性といえるでしょう。
振動数の実測値では、XT60Sで約260cpm前後、XT70Xで275〜280cpmほど。
トルクは比較的低く(XT60Sで3.3前後)、“硬めに感じる”シャフトですが、それが安定感につながるとも言えます。
一方で、スインガータイプや、しなりを感じたい人には「硬すぎる」と感じることもあるため、
フィッティングや試打による相性確認は不可欠です。
クロカゲシリーズの中でのXTの立ち位置
クロカゲXTとXD・XMの違いとは?
クロカゲシリーズは三菱ケミカルが展開する人気カスタムシャフト群で、
それぞれに異なる調子・特性を持ったモデルが揃っています。
中でもXT、XD、XMの3モデルはプレーヤータイプに応じて明確な違いがあります。
クロカゲXTは中元調子設計で、手元側と先端の剛性が高く、中間がしなる構造。
このバランスにより、切り返しでの暴れが少なく、左へのミスを防ぎやすい“叩けるシャフト”です。
強振してもスピンが増えにくく、フェード系を打ちたい上級者に好まれます。
一方、クロカゲXDは先中調子に近く、XTよりも捕まりがよく、スインガータイプ向き。
初速を出しやすく、弾道を高めたい人や、やさしさを重視するプレーヤーに人気です。
クロカゲXMは中調子で、XTとXDの中間的な存在。
適度なしなり感とクセのなさから、「誰にでも合わせやすい万能モデル」として扱われています。
つまり、XTはクロカゲシリーズの中でも一番“叩ける志向”が強い玄人モデル。
自分のスイングタイプに合えば、これ以上ない武器になり得ます。
XTの後継モデルは存在する?似たシャフトは?
クロカゲXTは多くのファンを持つ一方、現在は新品での流通がほとんどなく、
「後継モデルはあるの?」「似たようなフィーリングのシャフトは?」と気になる方も多いでしょう。
結論から言うと、XTの“正式な後継”という位置づけのモデルは明言されていませんが、
実質的な流れを受け継いでいるのが「TENSEI Pro White 1K」シリーズと考えられます。
このシャフトは、XT同様に中元調子で、手元のしっかり感と先端の安定性が特徴。
しなり戻りが速すぎず、フェード系のプレーヤーに好まれる傾向も共通しています。
また、クロカゲシリーズ内では、「クロカゲ Silver TiNi」や「クロカゲ XM(X系)」なども
フィーリングは異なるものの、手元剛性を重視する設計という点では近い存在です。
振動数やトルク特性も含めると、ベンタスブラックやディアマナZFなども比較対象に挙げられますが、
XT特有の“タメが作りやすく、それでいて左に行かない感覚”は代えがたいものがあります。
現在は中古市場での入手がメインですが、
それでも「探してでも使いたい」と思わせる完成度の高さは、XTならではです。
クロカゲXTが合う人・合うヘッド
クロカゲXTに合うヘッドはどれ?
クロカゲXTは、「叩ける=ミスが出にくい」という特性を活かすために、
ヘッドの重心設計や捕まりやすさとの相性をしっかり考えることが重要です。
XTは中元調子で先端剛性が高く、スピン量が少なく、弾道はやや低めになりやすい傾向があります。
そのため、スピンが入りやすいヘッドや、重心が深めのドライバーと組み合わせることで、
弾道バランスが取りやすくなり、最適な結果を出しやすくなります。
たとえば、PINGのG430シリーズや、テーラーメイドのステルス2 HD、キャロウェイのエピックスター系などは、
捕まりやすさと高さを補ってくれるヘッドとして好相性です。
逆に、スピン量が少なくつかまりも弱いヘッド(例:LSモデルやツアー系ヘッド)と組み合わせると、
ボールが浮かずにドロップ気味になりやすく、扱いが難しくなることも。
ヘッドスピードがあるプレーヤーであれば、ややスピン多めのヘッドを選ぶことで、
XTの「抑えた挙動」と絶妙なバランスが取れ、中低弾道で前へ強く飛ぶ弾道を実現できます。
どんなスイングタイプに向いている?
クロカゲXTは、「叩いても左に行かない」「ラインが出しやすい」という特徴から、
スイングタイプがある程度決まっているゴルファーに適したシャフトと言えます。
まず最も適しているのは、切り返しでタメを作れるハードヒッタータイプ。
トップから力強く下ろしてくるプレーヤーでも暴れず、
インパクトゾーンでフェースが安定するため、強いフェードやドローが打ちやすい設計です。
また、普段「先調子のシャフトで引っかけが出やすい」という人にも、
XTは有効な“矯正ツール”となります。
手元の剛性感と先端の粘りで、左方向のミスを抑えつつ、直進性のある弾道を打ちやすくなります。
一方、シャフト全体がやや硬めに感じられるため、
スイングスピードが40m/s以下のゴルファーや、シャフトのしなりを使って飛ばしたい人には不向きです。
テンポが早すぎる人や、スインガータイプにはタイミングが合いにくい場合もあるため、
自分のスイング傾向を理解した上でフィッティングすることが、XTを活かすための第一歩です。
実際の飛距離や評価はどうか?
クロカゲXTで300ヤード?実例と体験談
クロカゲXTは“飛ばし系シャフト”ではないにもかかわらず、
**「しっかり叩けて結果的に飛ぶ」**と高評価を受けるケースが少なくありません。
実際に、ヘッドスピード45m/s以上のゴルファーが使えば、
キャリー250ヤード+ランで300ヤード超えの報告も現実的です。
これは、XT特有の低スピン・中低弾道設計によって、
ボールが前に強く進むため、キャリーだけでなくランも出やすい構造になっているためです。
たとえば、ある競技ゴルファーはステルス2 HDとの組み合わせで
「フェードで260〜270ヤード、風に負けない強弾道になった」とレビューしています。
また、別のユーザーは「打感が硬すぎず、芯を食ったときの打音が爽快」と表現。
ただし、しなりを使って飛ばすタイプの人が使用すると、
「しんどくて飛ばない」「ボールが上がりにくい」と感じるケースも。
このため、XTは“フィッティング次第で300ヤードも狙えるが、誰にでも合うわけではない”という評価が妥当です。
クロカゲXTの評価|中古市場での人気もチェック
クロカゲXTは発売から年数が経過しているにもかかわらず、
中古市場での人気が根強く、評価も安定して高いシャフトのひとつです。
とくにXT60SやXT70Xといった定番スペックは、2024年現在でも
5,000円〜12,000円前後で取引されており、状態が良ければそれ以上の価格がつくこともあります。
他の同世代モデルと比べてもリセールバリューが高めで、
「しっかり振れる人なら今でも現役で使える」と中古ショップでも高く評価されています。
中古で購入する際のポイントは、シャフトの長さ・スリーブ・グリップ状態のチェックです。
とくにスリーブはテーラーメイド、PING、キャロウェイなどヘッドメーカーごとに異なるため、
装着予定のドライバーとの互換性を確認しましょう。
また、剛性感の強いシャフトゆえ、わずかなチップカット(先端カット)でもフィーリングが大きく変化します。
購入時には「ノーカット品かどうか」「実測長さは何インチか」を見極めることが大切です。
中古であっても性能が落ちにくいのが、クロカゲXTの魅力。
フィッティング済の人なら、コスパ重視で選ぶ価値は十分あります。
他の人気シャフトとの比較
クロカゲXTとベンタスブラックの違い
シャフトを選ぶうえで、必ず比較対象に挙がるのがベンタスブラック。
どちらも「叩ける」「左に行かない」「スピンが減る」といった特徴がありますが、
実際に打ち比べると、フィーリング・挙動・飛び方に明確な違いがあります。
まず、ベンタスブラックはXTよりもさらに剛性が高く、特に先端が極めて硬い設計。
インパクト時の挙動は非常にタイトで、フェースの開閉を極力抑えたい人向きです。
一方で、クロカゲXTの方が中間部分のしなりを感じやすく、切り返しのタイミングが取りやすい傾向があります。
スイングテンポが速く、シャフトをしならせずに振るタイプならベンタスブラック、
切り返しで間を取り、しなり戻りを利用したいならクロカゲXTが合うと言えます。
また、打ち出し角はXTのほうが若干高めで、ベンタスブラックはより低く強い弾道が出る傾向にあります。
どちらもハードヒッター向けではありますが、操作性と打ちやすさではXTに軍配が上がるという声も。
両者は性格が似て非なる“兄弟モデル”的な関係で、
自分のスイングタイプに合った方を選ぶことが、飛距離と安定性の最大化につながります。
クロカゲXTとディアマナZF/TENSEI 1Kとの相性比較
クロカゲXTを検討している方が、ディアマナZFやTENSEI Pro White 1Kと比較するのは非常に自然です。
どちらも「叩ける中〜中元調子」であり、左のミスを抑えたいゴルファー向けに設計されていますが、
それぞれに明確な違いがあります。
まずディアマナZFは、中元調子ながら“中間しなり”がやや強めで、スピンが入る傾向にあります。
タイミングが取りやすく、XTに比べてボールが上がりやすく、スイートエリアも広いと感じるユーザーが多数。
一方で「もう少しシャープさが欲しい」と感じるハードヒッターには、XTの方が刺さる傾向があります。
次にTENSEI Pro White 1Kは、XTの後継とも言われるシャフト。
カーボン素材や積層構造の進化により、よりしっかり感がありつつも、
スムーズな挙動と振り抜きやすさを両立しています。
剛性配分はXTに近く、インパクトでの暴れにくさ・スピン抑制性能も非常に高いです。
3モデルの中で最も「扱いやすい」のはZF、
「バランス型の完成度」ではTENSEI、
「しっかり叩けてライン出ししたい」ならXT。
このように、目的に応じてベストな選択肢は変わってきます。
結論:クロカゲXTは“叩いて飛ばす”を求める中上級者の武器
クロカゲXTは、ただ“硬いシャフト”というだけではなく、
スイングの力を逃がさずに、安定した直進性と飛距離を引き出してくれる設計が最大の魅力です。
とくに「強振してもフェースが開かない」「叩いても左に出にくい」という性能は、
競技志向の中〜上級者にとって、安心してドライバーを振り抜ける大きな武器となります。
ベンタスブラックやTENSEI 1Kなどの最新モデルに比べると、
やや古い印象を持たれるかもしれませんが、
中古市場で安価に手に入り、今でもプロが好んで使用するケースもあることから、
その実力は色褪せていません。
しなり戻りのタイミングが合う人にとっては、
「これ以上ないほどしっくりくる1本」となる可能性すらあります。
自分のスイングと合えば、クロカゲXTは
“飛ばすためのシャフト”ではなく、“飛ばせる人がさらに飛ばせるシャフト”。
その真価を体感してみる価値は、今も間違いなくあります。
✅記事まとめ
- クロカゲXTは2015年発売の中元調子シャフトで、切り返しの安定感と弾き感が特長。
- 手元と先端の剛性が高く、中間部がしなる設計で、叩いても暴れにくい挙動を実現。
- スピン量を抑えた強弾道で、風に負けない直進性を出しやすい設計。
- XTとXD/XMの違いは調子と捕まり具合。XTはもっとも“叩ける設計”の玄人向け。
- 後継モデルとしてTENSEI Pro White 1Kが実質的に近い存在。
- 重心が深めの捕まりやすいヘッド(G430、ステルス2 HDなど)との相性が良い。
- しなりを抑えてラインを出したいハードヒッター向け。先調子で引っかける人にも有効。
- 飛距離はHS45m/s以上で300ヤード近くも現実的。低スピンでランが伸びる設計。
- 中古市場では1万円前後で安定流通。ノーカットか・スリーブ適合に注意。
- 今もプロ使用者がいる“完成度の高い中元調子シャフト”として再評価されている。