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ミズノの軟鉄鍛造アイアンといえば、その精密な造形と心地よい打感で、プロ・上級者から絶大な支持を集めています。中でも「ミズノプロ518」と「ミズノプロ520」は、どちらも“名器”と評されるモデルですが、見た目こそ似ていても中身は大きく異なります。
518は“飛び系”と“操作性”の絶妙なバランスが特徴で、マッスルバックのようなシルエットを持ちながらも中空構造でやさしさを実現。一方520はその後継とされながらも、形状や重心設計が変化し、より「上質な打感」と「高弾道」を追求したモデルです。
しかし実際にどちらを選ぶべきかは、プレースタイルや求める方向性によって変わってきます。「飛距離が出るのはどっち?」「プロが使っているのは?」「難しいって本当?」など、気になる疑問も多いはず。
本記事では、ミズノプロ518と520のスペック・構造・打感・飛距離・プロの使用実績・中古市場の傾向まで徹底比較。さらに「偽物の見分け方」や「自分に合うのはどっちか」といった実用的な観点からも掘り下げていきます。
ミズノのアイアン選びで後悔しないために、ぜひ最後までご覧ください。
Contents
ミズノプロ518と520の見た目・形状の違い

ミズノプロ518と520は、パッと見た印象では非常に似ており、どちらもシャープで美しいヘッド形状が特徴です。しかし、細かく見ると設計思想や意図が明確に異なっており、「ただの後継モデル」では片付けられない違いがあります。
まず518は、従来のMPシリーズの流れを受け継ぐようなコンパクトなヘッド形状と中空構造を持った“ハーフキャビティアイアン”です。バックフェースはシンプルなプレーンデザインで、マッスルバックのような引き締まった印象を与えます。ソール幅はやや狭めで抜けがよく、上級者が好む操作性を維持しながら、ミスヒット時の寛容性を高めています。
一方520は、518と比べてやや大きめのヘッドサイズとラウンドされたトウ形状が特徴。構えた時に安心感があり、「顔つき」はやや優しめに感じる設計です。ソール幅もわずかに広くなっており、ダフリに強いのが特徴。バックフェースには、シャープなラインと控えめな凹みが加わり、より現代的なデザインへと進化しています。
ネック部分にも違いがあり、520の方がややグースが強く入っている印象です。これによりつかまり感があり、ストレートから軽いドローを打ちたいゴルファーにとって扱いやすい仕上がりになっています。
つまり、518は「見た目重視の操作系中空アイアン」、520は「安心感とつかまりやすさを強化した優しい後継モデル」と言えるでしょう。どちらを選ぶかは、構えた時の印象や求める球筋によって大きく変わります。特に見た目や顔つきにこだわるゴルファーにとっては、この“構えやすさの違い”は選択の決め手となるでしょう。
ミズノプロ520の飛距離は?518と比較してどう変わった?

ミズノプロ518と520はどちらも「飛距離性能」に定評のあるモデルですが、その性格は微妙に異なります。特に520は、打感や構えやすさの向上とともに**“やさしく飛ばす”設計思想**がより色濃く反映されており、従来モデルとは違った飛び方を見せます。
まずミズノプロ518は、中空構造によりフェースの反発性能が高く、芯を食ったときの初速が速いのが特長です。プロや上級者でも「意外と飛ぶ」と評価されるほどで、ロフトピッチもややストロング設計(#7で30°)となっており、キャリーで170〜175ヤード前後を出す人も多いモデルです。特にラインを出す中で“飛んでくれる”という安心感があります。
対してミズノプロ520は、ロフトは518と同様でもヘッド内部構造の最適化(CORテクノロジーの向上)により、より高弾道でキャリーを伸ばす設計となっています。フェース周辺の肉厚分布が見直されたことで、打点のバラつきにも強くなり、結果的にミス時の飛距離低下が少なくなっています。
また、520は518に比べて「つかまりやすく、高さが出やすい」設計になっているため、特に中・後ろ重心の恩恵を受けやすい中〜アベレージゴルファーにとっては、実質的な飛距離アップを感じやすい仕様になっています。反対に、スピンを抑えたい・強弾道で攻めたいタイプのゴルファーには518のほうが適していることもあります。
実際の試打レビューでも「520のほうがキャリーが伸びやすい」「ミスヒットでも飛距離が安定する」との声が多く、クラブの“やさしさ”が飛距離に直結している点がうかがえます。
まとめると、芯を喰った時の爆発力は518、平均飛距離と安定感では520という構図になります。どちらを選ぶかは、飛距離だけでなく「ミスの出方」や「打点のバラつき傾向」も含めて判断するのが賢明です。
ミズノプロ518は難しい?やさしさ・操作性の比較

ミズノプロ518は「名器」と呼ばれる一方で、「少し難しい」と感じるゴルファーも少なくありません。それはなぜなのか。520との比較を通して、やさしさ・操作性の観点から解説していきます。
まず518の特徴は、中空構造ながらもマッスルバックのようなコンパクトな顔つきと、シャープなトップブレード、薄めのソール。これにより構えた時の引き締まった印象と、インテンショナルに球を操作したくなる“操作性の高さ”を演出しています。
ただしその反面、スイートスポットがやや狭く、芯を外したときのミスがはっきりと出るというシビアな一面もあります。特にトゥ側・ヒール側の打点ブレに対しては、520のような寛容さは少なく、ある程度のミート率やスイング安定性が求められるモデルです。
一方の520は、やさしさにフォーカスした設計。ソール幅もやや広く、バウンス効果もあり、多少ダフっても抜けが良いのが特徴です。グースネックも入り気味で、球をつかまえやすく、打ち出し角も高いため、ミスに強い=「やさしい」と感じる場面が多いでしょう。
では、518は本当に“難しいクラブ”なのかというと、答えは「人による」となります。たとえば、フェード・ドローを打ち分けたい中〜上級者にとっては、518の操作性は非常に魅力的です。逆に、「ある程度まっすぐ飛んでくれればOK」というゴルファーにとっては、520のほうが断然やさしく感じられるでしょう。
まとめると、
・518は操作性重視。球筋のコントロールを楽しみたい人向け
・520は寛容性重視。安定した弾道を求める人向け
このような違いがあるため、「自分がクラブに何を求めるか」が選び方の鍵になります。
ミズノプロ518 スペック詳細|ロフト・ライ角・重心位置

ミズノプロ518は、シンプルな見た目の中に“飛距離性能”と“操作性”を両立させた設計が施された、ハーフキャビティの中空アイアンです。そのスペック構成は、上級者の要望に応えつつも、ある程度のやさしさも兼ね備えています。
【ミズノプロ518の代表的スペック(#7番アイアン)】
・ロフト角:30度
・ライ角:61.5度
・バウンス角:2度
・FP(フェースプログレッション):3.5mm
・長さ(スチールシャフト装着時):36.75インチ
・クラブ重量(DG S200装着時):約430g
まずロフト角は#7で30度と、いわゆる“ストロングロフト”に設定されており、飛距離性能を意識した設計になっています。これは一昔前の5番アイアン並のロフトで、しっかりミートできればキャリーで170〜180ヤードも狙える設計です。
ライ角は標準的な設定で、フラットすぎずアップライトすぎず、ニュートラルな挙動。万人が構えやすく振りやすい角度に調整されています。
フェースプログレッション(FP)は比較的抑えめで、いわゆる“面構え”の良さがあり、ボールとの距離感がつかみやすい。アイアンらしい感覚で構えられるため、球筋のイメージが出しやすい設計です。
さらに重心位置にも注目。518は中空構造ながらも低重心・深重心を実現しており、球が高く上がりやすい設計。それでいて打感が損なわれないように、フェース裏に制振材(グレインフローフォージドHD製法)を組み合わせ、ミズノらしいソリッドなフィーリングが保たれています。
まとめると、ミズノプロ518は「ストロングロフト×中空構造」による飛距離性能と、「操作性重視の顔・重心設計」がバランス良く融合したモデル。スペック的には“競技志向だけど少しやさしさも欲しい”というゴルファーにマッチする仕様と言えるでしょう。
ミズノプロ520 スペックの特徴と設計意図

ミズノプロ520は、ミズノが掲げる「打感の進化」と「寛容性の向上」を両立させた意欲作。518の後継として登場したモデルですが、単なるマイナーチェンジではなく、スペックや設計意図には明確な方向転換が感じられます。
【ミズノプロ520の代表的スペック(#7番アイアン)】
・ロフト角:30度
・ライ角:61.5度
・バウンス角:4度
・FP(フェースプログレッション):3.8mm
・長さ(スチールシャフト装着時):36.75インチ
・クラブ重量(DG S200装着時):約432g
まずロフト角とライ角は518とほぼ同じ設定で、飛距離性能の土台は維持されています。ただし、ソールバウンスがわずかに増加(2度→4度)しており、ダフリに対する許容度が高められている点は大きな違いです。これにより、芝の抜けが良くなり、ラフや傾斜地でも安定したコンタクトが可能になっています。
さらに、FP値もわずかに増加し、構えたときにややグースが入って見えるよう設計。これにより球のつかまりやすさが向上し、スライスしづらく、自然なドロー回転が出やすい構造となっています。
打感においては、グレインフローフォージドHD製法に加え、打点背後の肉厚設計を最適化。打点の広い範囲で一貫した柔らかい打感が得られるため、「芯を外しても気持ち良い」という感覚が得られやすいのが魅力です。
また、ソール幅が若干広く設計されていることで、インパクトゾーンの安定感がアップ。球が拾いやすく、打ち出しも高くなりやすいため、キャリー重視のゴルファーにもフィットします。
設計意図としては、“難しすぎない操作系”を目指した、より多くのゴルファーが扱いやすいアイアンという方向性。518が「操作性の中にやさしさを加えた」モデルだったのに対し、520は「やさしさの中に操作性を残した」モデルと言えるでしょう。
ミズノプロ520 飛ばないって本当?距離性能の実測レビュー

ミズノプロ520について検索すると、まれに「飛ばない」というレビューを見かけます。果たしてそれは事実なのか?結論から言えば、520は“飛ばす設計”のクラブではないため、飛距離に特化したモデルと比較すると“飛ばない”と感じる人がいても不思議ではありません。
実測テストでは、7番アイアン(ロフト30度)でのキャリーは約155〜165ヤードが平均的な数値。これは一般的な“中空飛び系アイアン”よりもやや抑えめですが、スピン量が多く、高弾道でグリーンに止まりやすい弾道を描くのが520の強みです。
また、520は打感・方向性・操作性といった“フィーリング系性能”に比重を置いた設計です。フェースの反発を過度に高めるような構造にはなっておらず、あくまでもゴルファー自身のスイングで球をコントロールするためのアイアンと言えるでしょう。
「飛ばない」と感じる理由には、以下の要因が挙げられます。
・中空構造ではなくソリッドな一枚物の打感を優先した設計
・ストロングロフトではあるが、フェース反発を抑え気味に調整
・スピン量が多く、キャリーは出るがランが少ない
・ヘッドスピードが速くないと、高さは出ても距離が伸びづらい
つまり、ミズノプロ520は“飛び系ではないが、必要十分な飛距離が出て、再現性が高いクラブ”です。特に、飛距離を競うよりも、番手ごとの距離をきっちり打ち分けたい中級者以上のゴルファーには、むしろ適正な設計だといえます。
逆に、ミズノJPXシリーズのような飛距離重視モデルを使っていた方が520に持ち替えると、「思ったより飛ばない」と感じやすいかもしれません。その場合は、番手を1つずらしてセッティングするなどの調整で対応できます。
ミズノプロ 518 評価|名器と呼ばれる理由とは?

ミズノプロ518は、発売から数年経った現在でも「名器」として評価され続けているアイアンです。中古市場でも人気が衰えず、ゴルフファンの間では「これ以上の中空アイアンはなかなかない」とまで言われるほど。その理由を掘り下げてみましょう。
まず最大の評価ポイントは、中空構造でありながらもマッスルバックのような構えやすさと打感を実現している点です。見た目は非常にシンプルかつシャープで、上級者が好む“顔”を持ちつつ、内部構造は寛容性を持たせたハイブリッド設計。つまり「やさしいのに上級者っぽい」、この絶妙なバランスが多くのゴルファーを虜にしました。
次に打感です。通常、中空アイアンは打感がややぼやけることが多いのですが、518はミズノ独自のグレインフローフォージドHD製法を採用し、軟鉄単一素材にこだわったことで、芯を食ったときの「パチン」と響く心地よさを実現しています。打った瞬間に「ミズノらしい」と感じさせるその感触は、多くのレビューで高評価を得ています。
また、操作性の面でも高く評価されています。フェード・ドローを打ち分けたい上級者や、弾道を抑えて攻めたい競技ゴルファーからは「自分の意図がしっかり伝わる」と称されており、単なる飛び系アイアンとは一線を画す存在です。
一方で「芯を外すとそれなりに飛ばない」「ある程度のスイング精度が求められる」といった声もあるため、初心者よりはある程度スイングが安定してきた中級者以上向けといえます。
総じてミズノプロ518は、操作性・打感・構えやすさを重視しつつ、やさしさも備えた万能型中空アイアン。それが“名器”と呼ばれるゆえんです。多くのゴルファーにとって、長く使える1本となることは間違いありません。
ミズノプロ 520 評価|打感・方向性・寛容性の実力は?

ミズノプロ520は、ミズノの伝統である「打感の良さ」をベースにしつつ、より幅広いゴルファーに向けたやさしさと方向安定性を加えたモデルとして高評価を受けています。特に、中級者が次のレベルを目指すうえで“頼れる相棒”となる一本です。
まず注目されるのが打感の柔らかさと厚みです。518ではやや弾き感のある中空的なフィーリングがありましたが、520ではグレインフローフォージドHDの鍛造精度がさらに高まり、打点の背後に重量を持たせることで、「フェースに乗る感覚」がより明確に伝わる構造になっています。結果として「芯を食った瞬間の吸い付くような打感」が、ゴルファーの満足感を大きく高めています。
方向性についても、520は構えたときに自然とスクエアに見えるフェースアングルと、わずかに入ったグースネックによって、つかまりの良さが向上。左に引っかけすぎることなく、素直なストレート〜軽いドローを打ちやすい設計となっています。スライスに悩む中級者にとっても非常に扱いやすいクラブです。
さらに評価されているのが**寛容性(ミスへの強さ)**です。特にトゥ側ややや上部でのヒットでも飛距離ロスが少なく、打ち出し角が安定することで結果的に「曲がらず、止まる球」が打てるという実感を得られます。ソールの幅もやや広く設定されており、ダフリにも強い点も安心材料です。
とはいえ、飛距離性能で競うモデルではないため、「飛び系が好き」という人には物足りなく感じる可能性もあります。ただし、安定性・打感・方向性のトータルバランスでは、同クラスのアイアンの中でもトップクラスの完成度と言えるでしょう。
結果として、ミズノプロ520は「操作性とやさしさを両立したフォージドアイアン」として、アベレージ層〜競技志向のゴルファーまで幅広く支持されている良作です。
Mizuno Pro 520の発売日は?時系列で見る流れと後継性

ミズノのアイアンといえば、MPシリーズから続く“伝統の系譜”を受け継ぐモデル群として、プロ・上級者から高い支持を集めています。その中でも「ミズノプロ518」と「ミズノプロ520」は、特に注目されたモデルであり、その登場タイミングとモデル間の関係性を把握しておくことは、選び方の判断材料にもなります。
まず、ミズノプロ518の発売日は2017年9月。当時は同時にミズノプロ118(マッスルバック)、918(キャビティ)が発表され、「ミズノプロ」ブランドとして再出発を切ったタイミングでした。518はその中でも“中空構造による飛距離と操作性の融合”をテーマにした意欲作で、アイアン選びに悩む上級者やセミアスリート層を中心に高い人気を集めました。
そして、その後継となるミズノプロ520の発売日は2019年9月。約2年のサイクルでリリースされたこのモデルは、518とロフト構成や基本設計の方向性は同じながら、内部構造や打感のチューニングが改良され、よりやさしく、より高打ち出しでキャリーを伸ばせる仕様へと進化しました。
520の登場により、518は徐々にカタログ落ちとなり、「名器」として中古市場で高騰する傾向に。そして、さらにその流れを受け継ぐ形で、2021年にはミズノプロ225が登場し、より“飛び系×打感重視”の要素が強化された形でラインナップが進化しています。
このように、
・2017年:ミズノプロ518(中空コンパクト)
・2019年:ミズノプロ520(寛容性と打感の向上)
・2021年:ミズノプロ225(やさしさ×飛び系の現代化)
という流れで、ミズノの中空アイアンは“やさしさと操作性の融合”という軸を保ちつつ、より幅広いゴルファーに対応する設計へと進んでいます。
ミズノプロ520は、単なるモデルチェンジではなく、「518のスピリットを継ぎながら、より多くのゴルファーにやさしい選択肢を提供した」という点で、明確な後継モデルといえるでしょう。
ミズノプロ 518 アイアン 使用 プロと傾向から見る対象層

ミズノプロ518は、その登場以降、国内外のプロゴルファーにも愛用されてきたモデルです。特に“操作性の高い中空アイアン”として、セッティングにこだわるツアープロからも高評価を受けています。
実際にミズノ契約選手の中では、松山英樹選手や今平周吾選手をはじめ、試合によっては518をアイアンセットに組み込んでいたケースも見られました。特に、ロングアイアンの番手(3〜5番)で採用されることが多く、「やさしく狙えるロングアイアン」としての位置づけで使用されていたのが特徴です。
このように、マッスルバックでは難しすぎるが、飛び系キャビティでは物足りないというプロや上級者にとって、518は非常にバランスの取れた“ちょうどいい”モデルだったのです。
また、国内ツアーだけでなく、米PGAツアーの一部選手にも使用実績があり、特にロング番手における打ち出しの高さと直進性の両立が重宝されています。中空構造でありながらもシャープなトップブレードや、打感の柔らかさが評価されており、プロレベルのフィーリング要求にも応える設計となっています。
このようなプロの使用実績から見ても、ミズノプロ518は「ハイレベルなショット精度を求めつつ、やさしさも欲しいゴルファー」に最適なモデルといえます。
つまり対象層としては、
・競技志向のアスリートゴルファー
・マッスルバックは難しいが、顔と操作性にはこだわりたい人
・フェードやドローの打ち分けを活かしたい中〜上級者
・ロングアイアンで高さが出にくい方のリプレース先
といったプレイヤーにフィットします。
プロの使用実績は、ある意味で“本物の証”。518が名器と称され続ける理由は、単なる流行や話題性ではなく、実力に裏打ちされた信頼性があるからこそなのです。
ミズノプロ 520 後継モデルとしての立ち位置とターゲット層

ミズノプロ520は、518の後継モデルとして登場しましたが、その立ち位置は単なるアップデートにとどまりません。設計思想やプレーヤー像の捉え方において、**より幅広いゴルファーに対応した“実戦的な中空アイアン”**として再構築されています。
まず設計面では、518の中空構造にややマッスルバック寄りの精悍さを加えたのに対し、520はより打感と寛容性に振ったバランス設計となっています。特にフェース裏の肉厚調整により、打点がブレてもフィーリングが大きく崩れにくい構造が特徴です。
このような設計により、ターゲット層も変化しています。
518は、スイング精度が高く、球筋を打ち分けたい中・上級者を主対象としていた一方で、520はやさしさを求める“アスリート志向のアベレージゴルファー”も想定。
「シャープな見た目で構えたい」「でも中空のやさしさも欲しい」といった、いわば“欲張り層”**に非常にマッチします。
また、プロの中でも520を使用する選手は、主にミドル〜ロング番手に導入しており、
・高さを出しやすくしたい
・やさしく狙えるクラブが欲しい
という目的でセッティングに組み込まれています。特に5番〜7番あたりで採用される傾向が多く、上級者の補助的なポジションにも適しているのが特徴です。
ターゲット層としては以下のようなゴルファーに適しています。
・中空のやさしさを求めつつ、構えやすさも妥協したくない人
・方向性と打感を両立したいアスリート系アベレージゴルファー
・中級者からステップアップを目指す過程で、次の一本を探している人
・飛び系よりも“狙える飛距離”を重視する方
つまりミズノプロ520は、518よりも一歩間口を広げた“進化系後継モデル”であり、やさしさと操作性の中間を求める多くのゴルファーにとって、非常に使いやすい1本といえます。
ミズノプロ518と520 どっちが合う?タイプ別おすすめ比較

ミズノプロ518と520は、どちらも高い完成度を誇る人気モデルですが、その特徴には明確な違いがあります。では、どちらを選ぶべきか?その答えは、あなたのスイングスタイルやゴルフに求めるものによって異なります。
まず、ミズノプロ518が向いているのは以下のようなゴルファーです。
・スイングが安定しており、芯に当てる自信がある
・フェード・ドローなど球筋を打ち分けたい
・アイアンの「顔」にこだわりたい
・弾道を抑えた“低く強い球”を打ちたい
・ロングアイアンでもある程度自分で上げられる
518は操作性重視の中空アイアン。打感はややソリッドで、**プレーヤー自身の意思がそのまま弾道に反映される“上級者向けクラブ”**といえます。
一方、ミズノプロ520が合うのは次のようなゴルファーです。
・ある程度の操作性がありながら、やさしさも欲しい
・弾道を高く上げたい
・打感の柔らかさにこだわる
・中〜長距離を安定して狙えるクラブを探している
・アイアンの打点ブレによるミスを減らしたい
520はやさしさ寄りに設計された“幅広い層向けの中空フォージドアイアン”です。ややグースが入り、球がつかまりやすく、高弾道でキャリーが出やすい設計になっています。
簡単に言えば、
・“芯で打てる自信がある・球を操りたい” → 518
・“やさしさ・高さ・安心感を重視したい” → 520
という基準で選ぶと、ほとんどのケースで後悔しません。
どちらも見た目の美しさ・ミズノらしい打感には妥協がないため、自分のスキルやゴルフスタイルを基準に選べば、長く使える信頼できる1本になるはずです。
ミズノプロ518・520 中古を買うときのチェックポイント

ミズノプロ518・520は、発売から数年が経過した現在でも根強い人気を誇り、中古市場でも頻繁に取引されています。とはいえ、中古クラブだからこそ注意すべきポイントがいくつかあります。後悔のない買い物にするために、ここではチェックすべきポイントを整理して解説します。
【1】フェースとソールの摩耗具合
ミズノの軟鉄鍛造アイアンは打感が柔らかい反面、フェースやソールが摩耗しやすいという特徴があります。フェース面にスピンの効きが残っているか、ソールが極端にすり減っていないかを目視でチェックしましょう。
特にフェース面のスコアラインが薄くなっていたり、打痕が深く残っている場合は、飛距離・スピン性能に悪影響が出る可能性があります。
【2】シャフトの種類と状態
ミズノプロ518・520は複数のシャフト(DG、NS PRO、MODUSなど)で販売されており、装着シャフトが自分に合っているかどうかが最重要ポイントです。重量やフレックス、トルク、振動数などを確認し、自分のヘッドスピードに適したものかどうか確認しましょう。中古ショップではリシャフトされた個体もあるため、スペック表記を鵜呑みにせず、現物確認をおすすめします。
【3】ライ角・ロフト角のズレ
特に軟鉄アイアンは使用していくうちにライ角・ロフト角が変化している可能性があります。方向性や飛距離に直結する要素のため、気になる場合はショップで測定・調整してもらうのが安心です。
【4】グリップの劣化
中古品ではグリップが硬化していたり、摩耗している場合もあります。グリップ交換が必要かどうかを購入前に確認し、交換費用込みで検討すると良いでしょう。
【5】偽物や並行輸入品に注意
人気モデルほど偽物が出回る傾向があります。正規代理店の保証書がある個体や、大手中古ショップ(ゴルフパートナー・GDO・つるやなど)を利用することでリスクを大きく減らせます。
ミズノプロ 520 偽物に注意!見分け方と正規品の確認方法

ミズノプロ520は、国内外で高く評価されている人気アイアンだけに、偽物(コピー品)が出回っているという報告も一部存在します。特に個人間売買サイトや海外通販サイトでは、知らずに偽物を購入してしまうケースもあり、注意が必要です。
ここでは、ミズノプロ520の偽物を見分けるためのポイントと、正規品かどうかを確認する方法を解説します。
【1】フェース・バックフェースのロゴ彫刻を確認
ミズノの正規品は、彫刻や刻印が非常に繊細で立体的です。偽物の場合、プリントが雑だったり、ロゴが浮き彫りではなくフラットに近いという特徴があります。特に「Mizuno Pro」ロゴの文字太さやカーブ、位置ズレがないかを確認しましょう。
【2】シリアルナンバーの有無
正規品にはシャフトやホーゼル部分に個別のシリアルナンバーが刻印されています。番号がない、または明らかにおかしな配置・フォントで刻まれている場合は注意が必要です。ショップ購入時には、シリアル番号の有無を必ずチェックしましょう。
【3】シャフトとグリップが妙にチープな場合
コピー品はヘッド部分の再現度を重視し、シャフトやグリップには安価なパーツを使っていることが多いです。グリップが正規のミズノロゴ入りでない、明らかに柔らかすぎる、異臭がするなどの場合は注意が必要です。
【4】価格が異常に安い
定価から大幅に外れた極端な安値で販売されている場合は、疑ってかかるべきです。特にフリマサイトや海外通販で「新品未使用」で半額以下の表示は要注意。ミズノプロ520は基本的に価格が崩れにくいモデルです。
【5】購入は信頼できる店舗から
偽物を回避する最も確実な方法は、大手ゴルフショップや信頼ある中古販売店で購入することです。保証書や返品対応のある販売元を選ぶことで、万が一の場合も安心です。
ミズノプロ518の後継は本当に520?モデルの流れを解説

ミズノプロ518と520は、発売時期・設計思想・ターゲット層などの観点から「後継モデル」の関係にあるとされています。しかし実際のところ、両者はどこまで設計が引き継がれ、どこが新しく変わったのか。モデルの流れを整理してみましょう。
まず、ミズノプロ518は2017年に登場。それまでのMPシリーズに代わる形でスタートした「ミズノプロ」ブランドの中で、“中空構造×操作性”を追求した革新的なアイアンでした。飛距離性能と美しい顔立ち、そして上級者が求める打感と操作性が融合した完成度の高いモデルで、「競技志向ながらもやさしさもある」と評されました。
そしてその約2年後、2019年に登場したのがミズノプロ520。型番が「+2」されたことで単純なリニューアルに見えるかもしれませんが、設計思想は少し異なります。520は518のシャープさや操作性をある程度残しつつも、より寛容性と高弾道性能を重視したアイアンとして再構築されました。
つまり、「518の流れを引き継ぎながら、やさしさを強化した兄弟モデル」と言った方が正確です。
さらに、2021年には「ミズノプロ225」が登場し、こちらは飛び系中空アイアンとしての要素が色濃くなっています。打感や顔の美しさは継承しつつも、飛距離や高弾道を求めるユーザー向けにさらに進化した設計となっています。
モデルの系譜をまとめると以下のようになります:
・ミズノプロ518(2017)=シャープな中空×操作性
・ミズノプロ520(2019)=打感・やさしさ強化型の実戦モデル
・ミズノプロ225(2021)=飛距離重視・寛容性強化モデル
この流れから見ても、520は518の正統な後継モデルでありつつ、方向性としては少し“間口を広げた進化版”と言えるでしょう。どちらを選ぶかは、あなたが重視するのが「操作性」か「やさしさ」かによって変わります。
【記事まとめ|ミズノプロ518と520の違い】

- ミズノプロ518と520は見た目が似ているが、設計思想や操作性に明確な違いがある。
- 518はシャープで操作性重視、520はやや大きめで寛容性を強化した設計。
- 飛距離面では、520の方が高弾道・安定性重視で、平均キャリーを出しやすい設計。
- 打感は518がソリッド系、520はやや柔らかく、吸い付くような感触が特徴。
- スペック的には大きく変わらないが、ソール形状やFPの違いがプレー感覚に影響。
- 518は操作性と“顔”を重視する中〜上級者に、520はやさしさと安定性を求める中級者に最適。
- プロの使用実績は518が多く、特にロングアイアンでの採用例が多かった。
- 中古で購入する場合は、フェース摩耗・シャフト・ライ角ズレなどに注意。
- 520には偽物も報告されており、正規品の見分け方と信頼できる購入元が重要。
- モデルの系譜上、520は518の後継でありながら、より広い層をターゲットに設計された進化版。