プロジェクトXシャフトが合う人とは?特徴・硬さ・他モデルとの違いを徹底解説!

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プロジェクトXシャフトの特徴とは?中上級者向けの設計思想

Project X(プロジェクトX)シャフトは、トゥルーテンパー社が開発したハードヒッター向けのスチールシャフトシリーズで、ツアープロからアスリート志向のアマチュアまで広く支持されています。

最大の特徴は、手元から先端まで一貫して高剛性な「元調子系」設計にあります。つまり、インパクト時にシャフトがしなりすぎず、“ねじれない=フェース面がブレにくい”という直進性と操作性の高さを備えたシャフトです。

一般的なスチールシャフトよりもしなり戻りが少なく、キックポイントが高め(元調子)。そのため、タイミングを自分で作ってスイングできるプレーヤーや、強く叩いても球が暴れないシャフトを求める人に適しています。

また、他の人気シャフト「ダイナミックゴールド」と比べても、Project Xは**“しなり感が少ない代わりに再現性が非常に高い”**という声が多く聞かれます。そのため、「スチールはしなりすぎてタイミングが合わない」と感じていた上級者が好む傾向があります。

加えて、Project Xには以下のような特性もあります:

  • 打ち出しがやや低め、スピンも抑え気味 → 飛距離よりもライン出しや方向性重視
  • 重量バリエーションが豊富 → 5.5(R相当)〜7.0(X+相当)まで細かく選択可能
  • 振動数が高く感じられる → ハードだが、フィーリングの中に“芯のある硬さ”がある

総じて、Project Xは「シャフトに頼らず、自分のスイングでコントロールしたい人」に向いたモデルです。パワーがあってフェースコントロールに自信があるプレーヤーにとって、ミスのブレを最小限に抑えられる実戦向きシャフトといえるでしょう。

プロジェクトX シャフトの種類と硬さ|選び方のポイント

プロジェクトXシャフトは、剛性が高く癖のない“真っすぐしなる”設計が特徴で、プレーヤーのパワーやスイング再現性を正直に反映するシャフトとして評価されています。ただし、その特性ゆえに「硬すぎる」「重すぎる」と感じる人も多く、種類と硬さ(フレックス)の選び方が非常に重要です。


▶ プロジェクトXの基本スペック構成

プロジェクトXのフレックス表記はやや特殊で、「5.0〜7.0」のように数字で表される独自の硬さ基準を採用しています。

表記相当フレックス重量(目安)適正レベル
5.0R相当約105gやや非力なアスリート系
5.5R+〜S相当約110g一般的な上級アマ向け
6.0S相当約115gヘッドスピード43〜47m/s
6.5S+〜X相当約120gハードヒッター層
7.0X+相当約125g以上トッププロレベル

▶ 種類と用途別のラインナップ

プロジェクトXは大きく分けて、以下の3種類があります:

  1. Project X(無印)スチール
     → アイアン用の定番モデル。直進性・低スピン重視。
  2. Project X LZ(Loading Zone)
     → しなり感を少し加えたモデル。ミッドキックで中弾道。
  3. Project X HZRDUSシリーズ(カーボン)
     → ドライバー・FW・ユーティリティ用。強弾道・低スピン設計。

中でも「LZ(エルゼット)」は、通常のProject Xでは硬すぎたという人に好まれ、トゥダウンを抑えながらも振り抜きやすさを得られる中調子寄りの選択肢として人気です。


▶ 自分に合う硬さの見極め方

  • スイングテンポが速い・切り返しが鋭い → 6.0以上推奨
  • ゆったりテンポ・飛距離よりもコントロール重視 → 5.5がベースライン
  • 一般的なSシャフトから移行 → 5.5 or 6.0での試打が無難

Project Xは他のシャフトよりも“しならない=硬く感じる”ため、普段より0.5段階柔らかめを選ぶ人が多いのも特徴です。


結論として、プロジェクトX単なる“ハード”なシャフトではなく、正確なスイングをする人に対して、ミスを最小化し、球筋を整えてくれる設計です。
選ぶときは必ず試打し、フレックス選びと重量感が合っているかを体感することが成功のカギとなります。

プロジェクトX シャフト振動数・しなり特性|他モデルとの違いは?

プロジェクトXシャフトは、「振動数が高い」「しならない」とよく言われますが、それは裏を返せば**“安定性と再現性に特化した設計”**ということです。ここでは、振動数・しなり特性・他の代表的なスチールシャフトとの違いをわかりやすく解説します。


▶ プロジェクトXの振動数は“高め”設計

プロジェクトXは、同じS相当のシャフトと比べても振動数が10〜15cpmほど高い傾向があります。
たとえば:

  • ダイナミックゴールド S200:270〜275cpm
  • モーダス120 S:280〜285cpm
  • プロジェクトX 6.0:290〜295cpm相当

これはつまり「同じSでも硬く感じる」理由であり、「自分のスイングを強く反映するシャフト」という評価につながっています。


▶ しなりポイントは“元調子系”=ほぼ動かない

プロジェクトXはしなり戻りが非常に少ないため、シャフトが勝手に走ったり、暴れることがほとんどありません。これは「フェースの向きをシャフトに任せたくない」「スイング通りの球が出てほしい」というゴルファーにとっては大きな武器です。

一方で、しなりを感じたいタイプや、タイミングをシャフトに助けてもらいたい人には「硬すぎる」「タイミングが合わない」と感じることもあります。


▶ 他モデルとの違いを整理すると?

シャフト名振動数傾向しなり特性合う人の傾向
プロジェクトX高い(硬め)元調子/しなり少なめフェースを自分で管理できる人
モーダス120中間中元調子操作性と飛距離を両立したい人
ダイナミックゴールドやや低めしなりを感じやすい押し球や粘りを活かしたい人

このように、プロジェクトXは他シャフトに比べても特にクセがなく、パワーと技術のあるゴルファー向けです。


▶ 結論:振動数・しなり感=正確なプレーヤーに応える設計

「スイングの再現性が高い」「ヘッドスピードが十分ある」「シャフトに頼らず打ちたい」
そんなプレーヤーにこそ、プロジェクトXは真価を発揮します。逆に、“なんとなくで選ぶ”と扱いにくさを感じるモデルでもあります。

プロジェクトX シャフトが合う人|スイング傾向別で解説

プロジェクトXシャフトは、しなりが少なく高剛性な設計が特徴のため、合う人・合わない人がはっきり分かれます。どれだけ高性能でも、自分のスイングスタイルに合わなければパフォーマンスは発揮できません。
ここでは、どんなスイングタイプの人がプロジェクトXに合うのか、具体的に解説していきます。


▶︎ 合う人①:切り返しが速く、力強く叩くタイプ

プロジェクトXは、**シャフトが暴れずに“ねじれを抑える設計”**になっているため、切り返しで一気に加速するタイプのスイングにぴったりです。
元調子でしなり戻りが少ない分、切り返しの勢いに負けず、フェースをブレずに戻してくれます。


▶︎ 合う人②:フェースの向きを自分でコントロールできる

「スイングでフェースをコントロールしたい」「シャフトの挙動に任せたくない」
そんなプレーヤーには、プロジェクトXの硬め・粘らない・素直な挙動は非常に扱いやすく感じるはずです。
フェースの開閉を最小限に抑えたスイングを好む方にマッチします。


▶︎ 合う人③:低めの強い弾道を打ちたい

プロジェクトXは打ち出しが抑えめ・スピンも少なめの設計です。高弾道で吹け上がってしまう人や、風に強い球を打ちたい競技志向のゴルファーにおすすめです。
ラインを狙って打つようなスタイルには相性抜群です。


▶︎ 合わない可能性があるのはこんなタイプ

  • ゆったりしたテンポで、しなり戻りを利用して飛ばしたい人
  • ボールを高く上げたい人
  • ミスヒットをシャフトの柔らかさでカバーしたい人
  • ヘッドスピードが40m/s以下の人(硬さを感じやすい)

このようなタイプの方には、モーダス120・DG mid・NS950neoなど、しなり感のあるモデルの方が合いやすい傾向があります。


▶︎ まとめ

プロジェクトXは、「自分で振れる人が、意図通りの球筋を出したいときに信頼できるシャフト」。スイングの再現性に自信があり、低スピン・操作性重視のゴルファーにとっては、強力な味方になります。

シャフトの元調子が合う人とは?しっかり振る人におすすめ

「元調子」とは、シャフトのしなりの中心(キックポイント)が手元側にあるタイプを指します。しなり戻りが穏やかで、インパクトのタイミングやフェースの向きをプレーヤー自身がコントロールしやすい構造です。
この“元調子シャフト”が合うのは、どんな人なのでしょうか?


▶︎ 元調子が合う人①:切り返しでしっかりタメが作れる

スイングの中でトップから切り返すときに、一瞬タメを作ってからクラブを加速できる人は、元調子のシャフトと相性が良いです。
タメのあるスイングでは、シャフトが余計にしなるとタイミングがずれやすくなりますが、元調子のシャフトはしなりが控えめでタイミングのブレが起きにくいのが強みです。


▶︎ 元調子が合う人②:しっかり振り抜く力がある

元調子シャフトは、振り切ってこそ性能を発揮するタイプ。スイングスピードが一定以上あり、トップからフォローまで勢いを落とさずスイングできる人には、ヘッドの挙動が安定し、飛距離・方向性ともに向上が期待できます。


▶︎ 元調子が合う人③:左へのミスを減らしたい

元調子はフェースの返りが控えめになるため、引っかけやチーピンなど“左へのミス”が出がちな人には特におすすめ。自然とフェースを抑えながら打てるため、球筋が安定します。


▶︎ 合わない可能性があるのは?

  • ヘッドスピードが40m/s未満
  • トップが浅く、切り返しが早い人
  • しなり戻りでタイミングを取りたい人(⇒中調子・先調子がおすすめ)

このようなスイングタイプの場合、元調子シャフトは「硬く感じる」「球が上がらない」などネガティブに作用する可能性があります。


▶︎ プロジェクトXは典型的な“元調子シャフト”

まさにProject Xは、「元調子の代表格」。その硬さと直進性は、**“シャフトに頼らず、自分のスイングで球を運びたい”**という方にぴったりです。
シャフトが勝手に仕事をするのではなく、自分の技術をそのままボールに伝えたいというアスリート志向のゴルファーにこそ、元調子シャフトは力強い味方になります。

ヘッドスピードが遅い人に適したシャフトとは真逆の設計?

プロジェクトXのような元調子・高剛性シャフトは、パワー型スイングにマッチする一方で、ヘッドスピードが遅い人には扱いづらいという特徴があります。
ここでは、「ヘッドスピードが40m/s以下」「しなりを利用して飛ばしたい」タイプにとって、なぜプロジェクトXが“真逆”なのかを解説します。


▶︎ プロジェクトXは“しなりづらい”シャフト

プロジェクトXは、設計上シャフトの中間〜先端が非常に硬く、全体がほぼ一体で動く感覚です。
つまり、しなり戻りによってボールを弾く感覚が得にくく、「自力で振って飛ばす」ことが求められるモデルといえます。

ヘッドスピードが遅めのゴルファーは、シャフトのしなりや戻りを利用して“飛ばしやすくする”ことで飛距離を稼ぎますが、プロジェクトXではその恩恵が小さいため、飛距離が伸びにくく、球が上がりづらい傾向が出ます。


▶︎ 適しているのは“軽量・中〜先調子”シャフト

ヘッドスピードが遅めの人におすすめなのは、以下のようなシャフトです:

  • NS PRO 950GH neo(中調子)
  • MODUS³ 105(中元調子)
  • ダイナミックゴールド 95 / 105(先中調子)
  • カーボン系軽量シャフト(RECOIL、TENSEI等)

これらはしなりやすく、振動数も控えめ。スイングテンポが安定しやすく、少ない力でもヘッドが走ってボールが上がりやすい設計になっています。


▶︎ プロジェクトXは「合えば最強、合わなければ罰ゲーム」

プロジェクトXは非常に性能が高いシャフトですが、ヘッドスピードが足りていないと…

  • 球が上がらない
  • 番手ごとの距離がそろわない
  • 疲れやすい・振りにくい
  • フェースの開閉が不安定になる

など、ミスを誘発しやすくなることも。これが「プロジェクトXは人を選ぶシャフト」と言われる理由です。


▶︎ 結論:

ヘッドスピードが遅めの人は、「シャフトに助けてもらう設計」を選ぶことが大切です。プロジェクトXのような“自分で打つ”シャフトは、技術とパワーがそろって初めて武器になります。
もし「飛ばない」と感じているなら、それはスイングの問題ではなく、シャフトの相性かもしれません。

7番アイアンで155ヤード飛ばせるヘッドスピードは?

ゴルファーにとって、7番アイアンの飛距離は自分のヘッドスピードを測るうえで非常にわかりやすい指標です。
では、7番アイアンでキャリー155ヤードを安定して飛ばすためには、どれくらいのヘッドスピードが必要なのでしょうか?


▶︎ 基準となるヘッドスピードは「約38〜40m/s」

一般的に、7番アイアンでキャリー155ヤードを狙うには、ヘッドスピードで38〜40m/s程度が必要とされています。
これはドライバー換算でおよそ42〜44m/sに相当し、平均的な男性ゴルファーの中でもやや上の水準です。

このレンジでは、ボールスピード(初速)もそこそこ速く、しっかりミートできていれば155ヤード前後は十分可能です。


▶︎ シャフトが飛距離に与える影響も大きい

シャフトの重さ・調子・しなり戻りは、弾道やキャリーの伸びに大きく関係します。
たとえば、モーダス105やNS950neoのような“しなりやすく、弾道が上がりやすい”シャフトでは、同じヘッドスピードでもよりキャリーが出やすくなる傾向にあります。

一方で、プロジェクトXのような高剛性・低スピン系のシャフトを使う場合は、よりインパクトで押し込む力が必要になるため、ヘッドスピードが同じでもキャリーがやや抑えられることがあります


▶︎ 実際の使用プロは?

男子ツアー選手の多くは、7番で170ヤード前後を打つため、ヘッドスピードは42〜45m/s以上が一般的。
つまり、155ヤードはアスリート系アマチュアや飛距離に自信のある中級者以上がターゲットとする距離感とも言えます。


▶︎ シャフトとスイングの相性が距離を決める

同じヘッドスピードでも、スイング軌道・ミート率・シャフトの特性によって飛距離は大きく変わります。
「力強く叩ける」「弾道が強い」人はプロジェクトXでも問題なく155ヤードを打てますが、球が浮きにくい人・ヘッドスピードが足りない人には他のシャフトの方が適している可能性もあります。


▶︎ 結論:

7番アイアンで155ヤードを飛ばすには、最低でも38m/s前後のヘッドスピードと、シャフトとの相性が重要
プロジェクトXを使うなら、弾道を抑えつつピンポイントで狙える「強いショット」を安定して打てることが大前提です。

男子プロのヘッドスピード平均と比較|自分の立ち位置は?

クラブセッティングやシャフト選びで迷ったとき、参考になるのが「プロの基準」です。とくにヘッドスピードは、クラブの性能を引き出すうえで欠かせないデータのひとつ。ここでは、男子プロの平均ヘッドスピードと、自分との違いをどう判断するかを解説します。

男子プロのドライバーヘッドスピードは、国内ツアー選手で平均約45〜47m/s、PGAツアーでは47〜50m/s前後が一般的です。
このスピードで打つと、7番アイアンでは170〜180ヤード、ドライバーは280〜300ヤード以上の飛距離が見込めるスペックです。

アイアンやウェッジで「ラインを出して止める」ことを求められるプロにとって、シャフトはブレない・ねじれないことが非常に重要。
そのため、プロジェクトXのような高剛性・低スピン・直進性の高いシャフトが採用されるケースが多くなります。

一方、アマチュアゴルファーの平均ヘッドスピードは、男性で約40〜42m/s前後が中心。つまり、プロとの差は5m/s以上あり、それは飛距離換算で30ヤード以上の差になることも珍しくありません。

この差をふまえると、プロが使っているからといって、そのまま同じシャフトを選ぶのは必ずしも正解とは限らないことがわかります。プロが選ぶ理由は“精度の高さ”や“強い球を打てること”であり、それを活かすにはプロ同等のスイング再現性が求められます。

「自分はプロより非力だな」「球が上がりにくいな」と感じる場合は、モーダス105やNS950neoのようなやや柔らかめでしなりを感じられるモデルを選んだ方がスコアメイクにはつながりやすいでしょう。

プロジェクトXを使いたい場合は、「球筋が強くて低め」「振り切れる体力がある」「左右にブレたくない」という目的を持つことが前提です。
憧れだけで選ぶのではなく、自分のヘッドスピードやスイング傾向を冷静に分析することが、後悔しないシャフト選びへの近道になります。

プロジェクトX アイアンの適正ヘッドスピード帯とは?

プロジェクトXアイアンシャフトは、その高剛性・低スピン・直進性を活かすためには、ある程度のヘッドスピードが必要になります。
では、具体的にどの程度のスピードが求められるのでしょうか?

一般的に、プロジェクトXの6.0(S相当)を快適に使いこなすには、ドライバーで45m/s前後のヘッドスピードが望ましいとされています。
6.5なら46〜48m/s以上、5.5でも42〜44m/s程度が基準となるため、中級〜上級アマチュアで、ある程度しっかり振れる人向けと言えるでしょう。

このヘッドスピード帯のゴルファーは、スイングテンポも速く、トップからインパクトにかけてヘッドが鋭く走るスタイルが多いです。
そのため、プロジェクトXの“しならない”構造がむしろタイミングを取りやすく、ミスヒット時のブレも最小限に抑えられます。

逆に、ヘッドスピードが40m/sを下回る場合、プロジェクトXの硬さはメリットではなく、**「球が上がらない」「飛ばない」「重く感じる」**といったデメリットに変わります。
5.0のフレックスであっても、やはりシャフトの性格自体がしなりにくいため、振りきれることが最低条件です。

もうひとつの目安は、7番アイアンでのキャリー距離。
プロジェクトXを使うには、7番で安定して150〜160ヤード打てるパワーとスイングの再現性があると安心です。これに満たない場合は、もう少しシャフトに助けてもらえるタイプ(例:モーダス105、DG105、NS PRO 950系)にするのが無難です。

ヘッドスピードだけではなく、自分のスイングテンポ・体の使い方・ミスの傾向なども含めて、「扱えるかどうか」を判断しましょう。
プロジェクトXは正確なスイングに報いてくれる反面、寛容さは少ないシャフト。スペックの数字以上に、自分が“気持ちよく振り切れるか”が選択の決め手になります。

プロジェクトXとダイナミックゴールドの違いを比較

アイアン用スチールシャフトの2大定番といえば、プロジェクトXダイナミックゴールド(DG)
どちらもツアープロに根強い人気がありますが、その性格や合う人は大きく異なります。ここでは、しなり・重量・フィーリング・合うプレーヤー層の違いを比較しながら解説します。


▶ しなり感の違い:DGは「粘り」、PXは「反発抑えめ」

ダイナミックゴールドは「しなってからゆっくり戻る」粘りのあるフィーリングが特徴で、スイングテンポが速すぎない人や、スピンで止めたいショットに強みを発揮します。
一方、プロジェクトXはほぼ“棒”に近いシャフトで、しなり戻りが少なく、インパクト前後でフェースがブレにくい直線的な弾道が出やすいのが特徴です。


▶ 重量の違いとスペックの傾向

  • ダイナミックゴールド S200:約129g(中元調子)
  • プロジェクトX 6.0:約115g(元調子)

DGの方が明確に重く、トルクも少ないため**「重くてしっかり」した打ちごたえを求める人にフィットします。
プロジェクトXはそれよりも軽く、トルクはさらに低めで
“硬くて走らない”感触**。自分のスイング再現性が高いほど、狙った方向に飛ばせるシャフトといえます。


▶ 弾道・スピンの違い

  • DG → 中〜高弾道+スピン多めで“止めやすい”
  • PX → 中〜低弾道+スピン抑えめで“突き刺す”感じ

風に強い球を打ちたいならプロジェクトX、
グリーンで球を止めることを重視したいならダイナミックゴールドが向いています。


▶ 合う人の違いまとめ

シャフト名合う人の傾向
ダイナミックゴールド粘りを感じてタイミングを取りたい/スピンで止めたい人
プロジェクトX直線的に振り抜くタイプ/球を抑えてラインで狙いたい人

どちらも名品ですが、フィーリングが全く異なるため“合う・合わない”がはっきり分かれるシャフトです。
最終的には試打で、自分のスイングテンポやミスの出方とマッチするかを確認するのがベストです。

プロジェクトXの価格帯・スペック別の値段感

プロジェクトXシャフトは性能に定評がある一方で、「価格はどれくらい?」「他のスチールシャフトと比べて高いの?」という疑問もよく聞かれます。
このセクションでは、新品・リシャフト・中古市場でのプロジェクトXの相場感を整理します。


▶︎ 新品アイアンセットへの組み込み価格

メーカーのカスタムクラブやフィッティングスタジオでプロジェクトXを指定する場合の追加料金は、1本あたりおおよそ4,000〜6,000円前後です。

たとえば:

  • 通常スチールシャフト(NS950GHなど):カスタム費用なし〜1,000円程度
  • プロジェクトX(無印):+4,000円程度
  • プロジェクトX LZやハードスペック:+5,000〜6,000円

アイアンセット6本換算で、合計24,000円〜30,000円以上の上乗せになるため、価格的にはハイエンド寄りのシャフトといえます。


▶︎ 単品リシャフトの場合

単品購入・工賃込みでのリシャフト価格は1本7,000〜9,000円前後が一般的。シャフト単体は国内定価で5,000円台〜、LZなどの派生モデルや限定版はさらに高価になります。

  • プロジェクトX 5.5〜6.5(無印):5,000〜6,500円
  • LZシリーズ:6,500〜8,000円
  • HZRDUS(ドライバー用カーボン):10,000円以上が相場

▶︎ 中古市場での相場感

中古ショップやネットでは、ヘッド付きアイアンセットで60,000〜100,000円台の価格帯が主流。
シャフトスペックによって流通量が少ないモデル(6.5やLZ)は価格が高めで安定しています。

  • テーラーメイドPシリーズ、キャロウェイAPEXなどに挿さったものが特に人気
  • 人気モデル+Project X装着はプレミア価格になることも

▶︎ 高いが価値ある投資か?

確かにプロジェクトXは一般的なスチールより価格が高めですが、ツアーレベルの安定性とパフォーマンスを望むなら価格相応の価値があります。
自分のスイングに合っていれば、“価格以上の成果”が得られるシャフトとして、フィッティングの現場でも高評価です。

ウェッジにも合う?プロジェクトX シャフトウェッジの特徴

プロジェクトXシャフトはアイアン用として有名ですが、実はウェッジ専用のバリエーションも存在します。ここでは、プロジェクトXをウェッジに組み合わせるメリットや、使用時のフィーリング、選び方のポイントを解説します。


▶︎ プロジェクトXをウェッジに使うメリット

1つ目は、アイアンと同じフィーリングで振れる統一感
フルショットで距離をしっかりコントロールしたいプレーヤーにとって、アイアン〜ウェッジでシャフト挙動が変わることは大きなストレスになります。プロジェクトXをウェッジに使うことで、スイングテンポ・タイミングのズレをなくし、距離感が合いやすくなります

2つ目は、シャフトのブレが少ないため、フェースコントロールがしやすいという点。
アプローチでフェースの開閉や回転を最小限に抑えたい人にとって、プロジェクトXの“粘らないけど安定する”フィーリングは理想的です。


▶︎ 一般的なウェッジ専用シャフトとの違い

通常、ウェッジにはダイナミックゴールド S200などやや重くて粘るシャフトが好まれます。
これに比べるとプロジェクトXは「硬く、走らず、シンプルな挙動」が特徴で、“フェースの開閉を使わない派”のゴルファーに向いています

  • DG:柔らかく感じてスピンが入りやすい
  • PX:振動数高めでフェース面の安定性が強い

▶︎ プロジェクトX ウェッジ用モデルも存在

実はPXには、ウェッジ専用モデル「Project X Wedge」もあり、

  • 通常のPXよりスピンを少し増やすため先端剛性が若干緩め
  • それでも全体的にはPXらしい挙動で安定感を保つ

という設計になっています。フルショットやスピンコントロールに特化した仕様を求める場合は、こちらのモデルを選ぶのもアリです。


▶︎ どんな人におすすめ?

  • フルショットで距離をしっかりコントロールしたい
  • フェースローテーションを抑えて打ちたい
  • ウェッジでもライン出しを重視したい
  • アイアンと感覚を統一したいアスリート系ゴルファー

このような人にとっては、プロジェクトXをウェッジに入れることでショートゲームの精度が格段に上がる可能性があります。

自分に合う“フィーリング”かを確認

プロジェクトXのような高性能シャフトでも、「スペックが合っている=振りやすい」とは限りません。とくにこのシャフトは**クセが少ないぶん、スイングのズレをそのまま結果に反映する“正直なシャフト”です。
そのため、最終的な判断基準として最も重要なのが、
「自分に合うフィーリングかどうか」**です。


▶︎ 数字よりも“振った感覚”を重視する

スペック表や振動数、推奨ヘッドスピードをチェックするのは大切ですが、それ以上に重要なのは「振っていて気持ちいいか」「思った弾道が出るか」という感覚です。

  • インパクトがズレにくい
  • 自分のテンポに合っている
  • シャフトが“ついてくる”感じがある
    このように感じられるなら、スペック的に少し外れていても、あなたにとっては“合っている”可能性が高いです。

▶︎ 試打時は球筋・打感・振り抜きやすさを見極める

試打では以下のポイントをチェックしてみましょう:

  • 打ち出し角と高さ:自分の理想より高すぎる/低すぎる?
  • 方向性の安定感:ミスしても大きくズレない?
  • 振り切った後の疲労感:数球打って疲れるようなら重すぎる/硬すぎるかも

プロジェクトXは、振りに行ける人には最高の安定感を提供してくれますが、少しでも振り遅れると“硬さ”が際立つ設計です。試打の段階でその違和感を感じたら、1段階下のフレックスや、別モデル(例:モーダス120、DG105)に変更を検討しても良いでしょう。


▶︎ 長く使える一本かどうか

「少し無理して振れるけど、疲れる」「ミスが出たときにリカバリーできない」
そういったフィーリングは、長期的にはスコアに悪影響を与えることがあります。シャフトは“今だけ”ではなく、半年〜1年以上付き合っていく相棒として、自分のスイング成長ともマッチするかを考えて選ぶのがおすすめです。

シャフト硬度とミスの出方の関係

シャフト選びで多くの人が見落としがちなのが、「シャフトの硬さによってミスの傾向が変わる」という事実です。特にプロジェクトXのようなハードスペックなシャフトは、合っていない硬度を選ぶことで弾道・方向・飛距離すべてに影響が出てしまいます


▶︎ 硬すぎるシャフトで起こりやすいミス

  • 球が右に出る(プッシュ)/スライス気味になる
     → シャフトがしならずフェースが開いたまま当たる
  • 打ち出しが低すぎる/球が止まらない
     → 弾道が抑えられすぎてスピンが足りない
  • 振り遅れ・詰まり感・疲れやすさ
     → タイミングが合わず、インパクト前にパワーが逃げる

プロジェクトXを「なんとなく硬くて飛ばない」と感じる人は、このようなミスが頻発している可能性があります。


▶︎ 柔らかすぎるシャフトで起こりやすいミス

  • 球が左に出る(引っかけ・チーピン)
     → シャフトのしなり戻りが早すぎてフェースが被る
  • インパクトのタイミングが早くなり、ダフリやトップが出やすくなる
     → シャフトの挙動が安定せずスイングテンポが崩れる
  • フィーリングはよくても飛距離が安定しない
     → 力が伝わりにくく、打点がバラつきやすい

柔らかいから楽…とは一概に言えず、「振り感は良いのにミスが減らない」というときは、実はシャフトが柔らかすぎるサインかもしれません。


▶︎ 自分に合った“ちょうどいい硬さ”を探すには?

プロジェクトXの場合、5.5〜6.5の間で試打して“自分のミスが減る方”を選ぶのが正解です。
振動数やフィーリングだけで判断せず、「どんなミスが出にくいか」「良いショットの再現性が高いか」を基準にしましょう。

また、ヘッドスピードの数値だけに頼らず、自分のスイングテンポやミート率、弾道の傾向も含めて判断することが大切です。

ドライバー・アイアン・ウェッジで選ぶ際の注意点

クラブセッティングで大切なのは、1本ごとの性能よりも全体のバランスです。
特にプロジェクトXのようにシャフトの“挙動が素直すぎる”モデルは、ドライバー〜ウェッジで一貫性を持たせるか、もしくは用途に応じて変えるかの判断が重要になります。


▶ ドライバーにプロジェクトX系を使うなら「HZRDUS」シリーズ

プロジェクトXブランドのドライバーシャフトとしては、HZRDUS(ハザーダス)シリーズが展開されています。

特徴は以下のとおり:

  • 先端剛性が非常に高く、低スピン・低打ち出し設計
  • 捕まりすぎず、ミスに強い直進性重視モデル
  • フェースローテーションを抑えたいアスリート向け

ただし、重量も60g〜70g台、トルクも少ないため、ヘッドスピード45m/s以上推奨。スイングの安定性と体力が前提条件となります。


▶ アイアンはセットで統一感を重視

プロジェクトXアイアンシャフトを選ぶ場合は、番手間のフィーリングが統一されるように、すべて同じモデルでそろえるのが基本です。
6.0なら6.0、LZならLZでそろえ、「振っていて違和感がないこと」を優先しましょう。

番手によって重さ・硬さを変える“フロー設計”もありますが、PXはシャフトの特性上クセが少ないため、逆に揃えた方が安定性が増すケースが多いです。


▶ ウェッジはあえて変えてもOK

ウェッジに関しては、アイアンと同じPXを使う人もいれば、柔らかくて重いDG S200やスピン重視の専用シャフトに切り替える人も多くいます。
目的によって変えてOKですが、

  • フルショット重視ならPXで統一
  • スピンや柔らかさ、操作性重視なら別シャフトに変更

という基準で選ぶと失敗しにくくなります。


▶ まとめ:セッティングは「目的と自分のスイング」で決める

ドライバー・アイアン・ウェッジで全て同じ方向性にそろえる必要はありませんが、少なくとも「使いたい目的」と「自分のスイング傾向」に一貫性があれば、セッティング全体がかみ合ってきます。
プロジェクトXは、スピンを抑えてラインで攻めたいプレーヤーにこそ威力を発揮するシャフトです。

✅ 記事まとめ

  1. プロジェクトXシャフトは直進性・低スピンを追求したハードスペックな元調子モデル。
  2. 5.0〜7.0の独自表記で、一般的なR〜Xフレックスに相当する幅広い硬さが選べる。
  3. しなり感が少なく、スイングの再現性が高いゴルファーにフィットする設計。
  4. ヘッドスピード45m/s前後を基準に選ぶのが理想で、40m/s以下では扱いが難しい。
  5. 男子プロの使用率も高く、低弾道でラインを出すコントロールショット向き。
  6. ダイナミックゴールドとの違いは、重量・しなり感・スピン量に現れる。
  7. 価格帯は1本あたり5,000円以上と高めだが、性能に見合った価値がある。
  8. ウェッジに使うことでショートゲームの一貫性を高めることも可能。
  9. 試打時は打感や振り抜きやすさだけでなく、ミスの出方や弾道も確認することが大切。
  10. 全体のセッティングは目的ごとに考え、無理のないフィーリング優先で組み合わせるべき。          
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